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超小型水晶振動子 CX1008SBシリーズ

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通信端末の多機能化により、電子機器の実装高密度化や実装エリアの限定化が顕著となり、より小型化した搭載部品が求められています。
そうした市場背景の中、京セラが量産化に成功した「超小型水晶振動子CX1008SBシリーズ」についてご紹介します。

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概要

高密度化

昨今、5G通信の普及やWi-Fi®の高速化、車載部品の電装化など、通信端末の多機能化により電子機器の実装密度が上がってきています。また、実装エリアのスペースが限られているため、搭載部品のサイズは小型化が進んでいます。

その中で京セラは、優れたフォトリソ加工と大阪大学との共同開発による超高精度加工技術(プラズマCVM技術。詳しくはこちら)を用い、「超小型水晶振動子CX1008SBシリーズ」の量産化に成功しました。

 

Wi-Fi®はWi-Fi Allianceの登録商標です。
Bluetooth®は米国Bluetooth SIG, Inc.の登録商標です。

小型化における課題と解決策

従来サイズの1.2×1.0mmから1.0×0.8mmへ小型化する場合、直列抵抗値(CI値)が30%程度高くなってしまいます。それを避けるため、水晶振動子を搭載する基板の回路設計の見直しが必要でした。

そこで、京セラが保有する圧電解析技術を用いて水晶素子の最適設計を行うことで、1.0×0.8mmサイズという小型化の実現と同時に、1.2×1.0mmサイズ※1と同等の電気特性を実現しました。 これにより、基板の回路を変更することなく使用することが可能になりました。

※1 当社製品 CX1210シリーズ

データは全て京セラ調べ

特長

サイズ (mm) L x W=1.0 x 0.8  T=0.30 Max.
周波数範囲 (MHz) 量産中 37.4, 40, 59.97
開発中 38.4, 48, 76.8
初期周波数偏差 +/- 10ppm (@+25℃)
周波数温度特性 +/- 12ppm (-30 ~ +85℃)

 

直列抵抗
37.4 MHz 38.4 MHz 40 MHz 48 MHz 59.97 MHz 76.8 MHz
60Ω Max. 60Ω Max. 60Ω Max. 60Ω Max. 50Ω Max. 35Ω Max.

 

CX1008SBシリーズ  製品検索  カタログ(709KB)

外形寸法

用途

用途

GNSS、5Gミリ波対応スマートフォン、Wi-Fi®モジュールなど

小型高精度水晶素子の製造技術

CVM

プラズマCVM加工

従来の加工精度では水晶素子を小型化する際、電気特性のばらつきが大きくなってしまうという課題がありました。

その課題を解決したのが、京セラが大阪大学と共同開発した超高精度加工技術(プラズマCVM技術:詳しくはこちら)です。

この技術は、プラズマ中の中性ラジカルと加工物表面の化学反応を利用した加工方法であり、水晶の厚みや表面状態などを精度良く制御することを可能にします。これによって、周波数のばらつきを低減することに成功しました。

 

ワンポイント用語解説ワンポイント用語解説

京セラ電子部品公式マスコットキャラクターえれたん えれたん紹介ページはこちら

CVMとは?
Chemical Vaporization Machining(化学的気化加工法)の略。

京セラではこうした技術をベースに、車載向け低周波帯振動子、基地局向け高周波帯振動子や高精度発振器など、さまざまな製品の開発に取り組んでいます。

新たな製品の開発を通じて、今後の発展が期待される第5世代移動通信システムや先進運転支援システム(ADAS)など、IoTが進展する社会を支えてまいります。

 

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